年頃の男の子の中に女の子がいるとやっぱり色々大変よね。
そういったら、それはこっちの台詞だ!とおかっぱが怒った。
「イザーク、入るわよー」
扉の向こうから聞こえてきた声にイザークはすぐさま反応する。
「開いているから、入って来い」
「へいへい、お邪魔しまーす」
イザークは立ち上がり、用意しておいたチェス盤をテーブルの上に用意した。
対戦する用意をしたイザークは簡易キッチンのほうへと消えていった。
きっと紅茶でも入れてくれているのだろう。
(手ぶらじゃなんだったなぁ・・・)
久しぶりに入ったイザークの部屋は相変わらずの閑散とした雰囲気で、
相変わらずだと頬を緩めた。
ふと、目に入った向かいのベッドに眉を寄せる。
「そこと俺の部屋は別物だからな」
視線の先に気付いていたのか、
トレイを持ったイザークが自分と同じような顔をしていた。
トレイからは紅茶のいい匂いがする。
イザークは向かいの椅子に座ると丁寧に紅茶を差し出してくれた。
「どうも。相変わらず、片付けないんだ、ディアッカ」
「何度言っても聞きやしない。言うだけ無駄だ」
吐き捨てるイザークを横目にベッドの上に広がるその手の本を見つける。
興味をそそられたのか立ち上がり、ベッドに向かうと手に取った。
「お、おい!」
「わーこんなのも出しっぱなしなわけ?」
手に取った本を捲ると、そこにはには
布面積の少ないグラマーな女の人が悩ましげなポーズでこっちを見ている。
「こういうのが面白いわけね、男の人って」
「お、男、全部が面白いと思っていると思うな!!俺は断じて違うからな!!!」
ふーんと適当に返事を返してページを捲り続けた。
「貴様ぁ!聞いているのか!!」
「わー見て、イザーク。すごいやらしい」
「っ!!!」
布面積がないに等しいページをイザークの方へ向ける。
もともと色素の濃くないイザークは白い肌を一気に赤くさせた。
こういうことに免疫がないのだろうか。
口をパクパクしながら慌てて止めさせようとしている様子がおかしくて噴出した。
「あはは!イザーク赤くなってやんの!!スケベ〜!!!」
「くそっ!そんなもの全部捨ててやる!!こっちへよこせ!!」
イザークの方を向きながら猛然と攻めてくるイザークを交わしながら後退する。
「おいおーい。お前ら、俺の大事な本に何してるんだよ?」
後ろから聞こえてきた声が雑誌を取り上げた。
「あ、ディアッぎゃぁぁああああぁあぁあ!!!」
「な、なんだよ。色気のない悲鳴は」
後ろには腰にタオルを巻いただけのディアッカがたっていたのだ。
腰が抜けたように座り込むと真っ赤になって口をパクパクさせた。
ディアッカがにやりと笑って近づいてくる。
「なんだよ、こういうのは平気で俺の裸は駄目なわけぇ?」
ぎゅーと抱きしめてみた。
「おいディアッカ、貴様!!」
「い、いやぁぁ!やめて!!犯されるぅ!!!」
「おいおい、それは言いすぎでしょ!!」
「どうしたんだ!!」
自分の騒ぎ声を聞きつけたのか、イザークたちの部屋に駆け込んできたアスランも
腰にタオル一枚だけだった。
タオル一枚だけの男がもう一人増えて狂わんばかりの騒ぎようだ。
「いやぁぁ!!早くしまいなさいよ、この変態ども!!!」
のち、露出魔一号、二号としてしばらく呼ばれるはめになったのは言うまでもない。
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